
イーロン・マスクは1971年6月28日、南アフリカのプレトリアで生まれた。人類を救い、火星に移住する話をする今のマスクの多くは、孤独でつらいことの多かった子ども時代と、それを乗り切るために読んだ何千ページもの本にさかのぼる。
本の中で過ごした子ども時代
少年時代のマスクは、1日に2冊読むこともあるほど絶えず本を読み、読む本がなくなると家にあったブリタニカ百科事典を順に読み進めた。SFとファンタジーが好きで、特にアイザック・アシモフの『ファウンデーション』シリーズと、ダグラス・アダムズの『銀河ヒッチハイク・ガイド』を愛読した。これらの本は、文明の興亡や知的生命の長期的な存続といった大きな問いを考える手がかりをマスクに与えた。何年も後、マスクは自分の会社の使命を、ほぼそのままの言葉で語ることになる。
つらかったこと
両親のエロール・マスクとメイ・マスクはマスクが9歳ごろのときに離婚し、マスクはその後何年も、要求の厳しい父と暮らした。本人はその家庭をつらいものだったと語っている。学校はさらに過酷だった。小柄で不器用、そして極端に本好きな少年は、いじめの標的になった。最も深刻な出来事では、入院するほどひどく殴られた。マスクは本と機械の世界に引きこもり、抜け出す道が来るのを待って、その時期を乗り越えた。
会社へとつながる一本の線
読書は、難しい分野をゼロから独学する生涯の習慣になった。10歳でプログラミングを、30歳でロケット工学を学んだ。スペースXの目的は、1つの災害で人類が滅びないよう人類を多惑星種にすることだとマスクが語るとき、それはアシモフやダグラス・アダムズの本で初めて出合った問いを繰り返している。
まとめ
イーロン・マスクは母を通じて取得したパスポートで、17歳で南アフリカを離れた。再び戻ったのは2000年末の休暇のときで、この旅でマラリアにかかった。
年表
- 1971年6月28日:イーロン・マスクが南アフリカのプレトリアで誕生。父はエンジニアのエロール・マスク、母はモデルで栄養士のメイ・マスク。
- 1970年代後半:SF、ファンタジー、そしてブリタニカ百科事典全巻を読み進める読書家になる。
- 1980年ごろ:両親が離婚。その後何年も父と暮らし、のちにその家庭をつらいものだったと語る。
- 1980年代前半:学校でのひどいいじめが暴行にまで至り、入院する。
出典(3)
- ウォルター・アイザックソン『イーロン・マスク』(原書2023年、Simon and Schuster)、プレトリアと家族を扱う冒頭の章
- アシュリー・バンス『イーロン・マスク 未来を創る男』(原書2015年、Ecco)
- エリック・ジョーゲンソン『The Book of Elon』(2024年)