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テスラシナリオモデル2026年10月7日更新

FSDシナリオモデル

このモデルは、テスラの完全自動運転(FSD)のサブスクリプションを、2035年までの各年の売上高と粗利益に換算する。出発点はテスラが公表した数字で、スライダーで価格、保有台数、FSDに料金を払う車の割合を変えられる。

モデルの出発点

148万件2026年6月30日時点の有効なFSDサブスクリプション数で、1年で56%増えた。テスラの集計には一括購入したオーナーも含まれる。テスラの2026年第2四半期報告
月99ドル米国でのFSD(監視付き)の価格。8,000ドルの一括購入は2026年2月14日に終了した。テスラのFSDサブスクリプション
970万台2026年6月30日時点のテスラ車の累計納車台数。テスラは、現在も走っている車の台数を公表していない。テスラの2026年第2四半期報告
1,324,6812026年1〜9月の納車台数。2025年の同じ期間から8.8%増えた。テスラの2026年第3四半期の納車台数発表
171億ドルテスラの全事業を合わせた2025年の粗利益。テスラの2025年の年次報告書(10-K)
17.6億ドル2026年6月の水準で1年間続いた場合のFSD売上高(148万件×99ドル×12カ月)。一括購入したオーナーは毎月の料金を払わないため、これは上限の数字である。モデルの仕組み

テスラが2026年10月21日に発表した2026年第3四半期の資料では、FSD(監視付き)の有効な契約数は174万で、2026年第2四半期の148万から増えた。下のシナリオはまだ6月の水準から出発している。

シナリオを試す

サブスクリプションは年53万件ずつ増え続ける。これは2026年6月30日までの4四半期のペースで、価格は月99ドルのままとする。

サブスクリプションは、2026年6月30日の148万件から2035年半ばの1000万件まで一直線に増える。1000万件は、イーロン・マスクの最高経営責任者(CEO)としての報酬制度「2025年CEO業績報酬」に含まれるFSDの目標である。価格は月99ドルのままとする。取締役会はこの目標を報酬の条件として設定しており、テスラは達成時期を示していない。

本サイトを書いているライアン・タナカが、自分のテスラの試算表で使った前提である。保有台数に占めるFSDの割合は2030年に45%、2035年に80%、価格は2027年に月199ドル、2033年までに499ドルへ上昇、納車台数は2030年まで年18〜23%増とする。このプリセットは2025年の実績から始まり、2026年は99ドルのままとする。

2025年7月の試算表では、2025年の納車台数を178万台と仮定していた。テスラの実際の納車台数は163万6129台だった。

プリセットA. 公表済みの傾向を表示中。前提は2026年10月7日に設定。

前提

年0%(2030年に月99ドル)
年5%(2030年に218万台)
保有台数の年1.5%(2030年の保有台数は1786万台)
2035年に保有台数の22.6%(2030年は21.6%)
FSD売上高の70%
2030年の結果を表示

2030年の結果

387万件2030年末のFSDサブスクリプション数
42.8億ドル2030年のFSD売上高
29.9億ドル粗利益率70%での2030年のFSD粗利益
$0.852030年の希薄化後1株あたりFSD粗利益(2025年の株式数で計算)

このシナリオでは、2030年末のFSDサブスクリプションは月99ドルで387万件となり、テスラ車の保有台数1786万台の21.6%を占める。

2030年のFSD売上高は42億8000万ドルとなる。粗利益率70%なら粗利益は29億9000万ドルで、テスラの2025年の全社粗利益171億ドルの18%に当たり、2025年の株式数で希薄化後1株あたり0.85ドルになる。

サブスクリプションは2026年6月から年約53万件ずつ増える。これは2026年6月30日までの4四半期のペースである。

2030年までのサブスクリプション数は、マスクの2025年CEO業績報酬に含まれるFSDの目標、1000万件を下回る。

有効なFSDサブスクリプション数、実績とシナリオ

各期末の数(百万件):2026年6月30日までは実績、その後はシナリオ(破線)

実績A. 公表済みの傾向B. テスラの1000万件の節目C. ライアンのシナリオ
0246810122021202220232024202520262027202820292030予測148万C 1002万B 574万A 387万出典:テスラの提出書類、Elon, Explainedのモデル
年間のFSD売上高と粗利益

このシナリオでの2026年から2030年までの金額(十億ドル)。破線の枠は売上高、塗りつぶしは粗利益

FSD売上高FSD粗利益テスラの2025年の全社粗利益、171億ドル(実績)
010億20億30億40億50億2026202720282029203017億ドル24億ドル30億ドル36億ドル43億ドル30億ドル出典:テスラの提出書類、Elon, Explainedのモデル

年ごとの結果

このシナリオの2026年から2030年までの年ごとの結果
年納車台数年末の保有台数FSDの割合サブスクリプション月額料金FSD売上高粗利益1株あたり
2026179万1054万16.5%175万$9916.9億ドル11.8億ドル$0.34
2027188万1227万18.5%227万$9923.9億ドル16.7億ドル$0.47
2028198万1406万20.0%281万$9930.2億ドル21.1億ドル$0.60
2029207万1592万20.9%333万$9936.5億ドル25.5億ドル$0.72
2030218万1786万21.6%387万$9942.8億ドル29.9億ドル$0.85

感応度分析:2030年末の価格とFSDの割合

2030年末のFSD売上高の年換算額(十億ドル)。行は保有台数に占めるFSDの割合、列は月額料金
保有台数に占めるFSDの割合$99$149$199$249$349$499
15%3.24.86.48.011.216.0
25%5.3(このシナリオに最も近い)8.010.713.318.726.7
35%7.411.214.918.726.237.4
45%9.514.419.224.033.748.1
60%12.719.225.632.044.964.2

2030年末のFSD売上高の年換算額(十億ドル):年末のサブスクリプション数×月額料金×12カ月で、このシナリオの保有台数1786万台をもとに計算している。枠で囲んだセルがこのシナリオに最も近く(保有台数の21.6%、月99ドル)、このシナリオ自体の年換算額は45.9億ドルである。2026年6月30日時点の年換算額は17.6億ドルだった。

ライアンの前提とテスラの公表値

プリセットCは、ライアンの試算表(バージョン4.4、ファイルの日付は2025年7月29日)の価格と利用率の推移を使い、出発点だけを公表値に置き換えている。下の表は、その出発点が、テスラがのちに公表した数字とどれだけ違っていたかを示す。

項目試算表公表値
2025年の納車台数178万台163万6129台、テスラの2025年第4四半期報告
2025年末時点のテスラ車の累計納車台数884万台890万台、テスラの2025年第4四半期報告
2025年のFSD価格月149ドル月99ドル、テスラのFSDサブスクリプション
2025年末の保有台数に占めるFSDの割合13%12.4%(890万台中110万件)、テスラの2025年第4四半期報告
2026年の納車台数195.8万台9月30日までに132万4681台、テスラの2026年第3四半期の納車台数発表
2026年の保有台数に占めるFSDの割合年末に19%6月30日時点で15.2%(972万台中148万件)、テスラの2026年第2四半期報告
2026年のFSD価格月199ドル月99ドル、テスラのFSDサブスクリプション

試算表はまた、FSDの粗利益率が2026年の59%から2035年に87%へ上がると仮定していた。プリセットCはほかのプリセットと同じ70%を使うため、3つのプリセットの違いは価格、保有台数、利用率だけである。

テスラが公表していない数字

モデルの仕組み

  1. 保有台数は、2025年までに納車されたすべてのテスラ車、888万6139台から始まる。毎年、廃車率のスライダーで設定した割合が減り、その年の納車台数が加わる。
  2. 2026年の納車台数は179万1813台とする。9月までに納車された132万4681台に、第4四半期の46万7132台を加えた数字で、後者は2026年9月29日にテスラがまとめたアナリスト予想の平均から導いた。2027年以降は、納車台数のスライダーの伸び率で増える。
  3. 各年末のサブスクリプション数は、保有台数にFSDの割合を掛けたものである。割合は2026年6月30日の15.2%から始まり、プリセットの推移に沿って、スライダーで設定した2035年の値に届くよう伸び縮みする。
  4. 価格は2026年が99ドルで、その後は価格のスライダーの伸び率で変わる。ただしプリセットCでは、スライダーを動かすまでライアンの価格の推移に従う。
  5. 各年の売上高は、年初と年末のサブスクリプション数の平均に月額料金を掛け、さらに12カ月を掛けたものである。年末のサブスクリプション数を12カ月分すべてに当てはめると、成長している年の売上高を過大に見積もってしまう。
  6. 粗利益は売上高に利益率を掛けたものである。1株あたりの数字は、テスラの2025年の希薄化後株式数、35億2800万株で割っている。モデルは粗利益までで止まり、株価や適正価値は示さない。
出典(11)
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