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テスラ / テスラ保険すべての解説
テスラ · 5分で読めます · 2019年 · 2026年10月更新

テスラのテスラ保険

実際の運転ぶりで保険料が決まる、テスラ自前の自動車保険。

テスラ保険は、テスラが自社のオーナー向けに販売する自動車保険であり、保険料は実際の運転ぶりを車が測った結果で決まる。テスラは2019年8月28日にカリフォルニア州で販売を始めた。加入、管理、保険金の請求はすべてテスラのアプリで行い、テスラは発売時に、契約にかかる時間は約1分だと説明した。狙いは、古い業界のもう一つの部分を自社に取り込むことである。テスラは車を設計し、その運転のされ方を把握し、修理も手がける。そのため、平均値の一般的な表に頼る外部の保険会社より、その車を保険にかける本当のリスクをよく知っているとテスラは主張する。

テスラ保険とは

テスラ保険は、テスラがテスラ車のオーナー向けに引き受ける保険であり、一部の州ではテスラ以外の車も対象になる。通常の保険は、年齢、郵便番号、違反や事故の履歴といった大まかな区分から年に1回保険料を決める。テスラ保険はその代わりに、車が走行ごとに報告するデータを使う。そのため保険料には、その車と、その車の運転のされ方がそのまま反映される。すべてソフトウェアで処理されるので、見積もり、契約、運転スコアの確認、保険金の請求まで一つのアプリで完結する。

テスラ保険が生まれた背景

イーロン・マスクは2019年4月の決算説明会で初めてこの構想を示した。テスラが全車両について持つデータがあるため、市場のどの商品よりも魅力的な商品になると述べた。参入の理由はコストにあった。通常の保険会社にとって、テスラ車は中身の見えない箱である。修理費が高く、中を見通せないセンサーが詰まっている。テスラは、車をつくる会社として1台ごとの修理費と標準装備の運転支援ハードウェアの価値を把握しており、その分の節約をオーナーに還元できると主張した。

発売時にうたった節約額

発売時にうたった保険料は、大手保険会社より最大20%安く、場合によっては最大30%安かった。テスラにとっての魅力は、すでに抱える顧客から安定した収入を得られることである。本来なら外部の保険会社に流れる保険料を、細部まで把握している自社の車両群を対象に取り込める。

仕組み

最大の特徴は、2021年に始まったリアルタイム保険で登場した。競合の利用ベース型保険会社が顧客に郵送する小さな差し込み式の記録装置を、テスラはなくした。ここでは車がセンサーの役割を果たす。車は毎日、0〜100のセーフティスコア(安全運転評価)を計算する。もとになるのはいくつかの安全要素で、急ブレーキ、急なハンドル操作、車間距離の詰めすぎ、大幅な速度超過、深夜の運転、完全自動運転(監視付き)の制御を強制的に運転者に戻させた回数、シートベルト未着用の運転がある。これらをまとめて、事故を起こす可能性を推定する。最大30日分の毎日のスコアを走行距離で重み付けして月の平均を出し、その数字が翌月の保険料を決める。なめらかに運転すれば請求額は下がり、車間を詰めれば上がる。

販売地域のうち運転行動で保険料を決める範囲

テスラが保険を販売する地域の大半で、この運転行動にもとづく料金を使っている。仕組みはバージョン3.0になり、テスラによると265億マイル(約426億km)を超える走行データで調整している。自動運転も直接組み込まれた。完全自動運転(監視付き)、つまりオーナーが注意を払う中で車が運転する走行は満点の100点と評価され、30日間で特定の補償の保険料を最大10%下げられる。車が運転を担う割合が増えるほど、保険はそのまま安くなる。

テスラ保険の経済学

事業の柱は、安定した収入とデータの強みである。保険契約の1件ごとに、本来なら通常の保険会社が受け取る保険料をテスラが得る。保険料を決めるのと同じセンサーのデータは、理論上、テスラが支払う保険金も減らすはずである。運転者がスコアを守るために運転の癖を直すからだ。テスラは届出書類で保険を「サービスその他」の収益に含めており、個別の項目はない。そのため事業の正確な規模は外からは見えない。テスラの強みは、データと、全体の仕組みを自社で持っていることにある。成長には州ごとの認可が必要で、テスラは正式な保険会社として保険金の支払いを担う。

テスラ保険の現状

節目の年ごとに見たテスラ保険の販売地域

テスラ保険は2019年の1州から始まり、2022年初めまでにイリノイ州、テキサス州、アリゾナ州とオハイオ州に広がった。2026年時点では15州で販売している。アリゾナ、カリフォルニア、コロラド、フロリダ、イリノイ、インディアナ、メリーランド、ミネソタ、ネバダ、オハイオ、オレゴン、テネシー、テキサス、ユタとバージニアの各州である。セーフティスコアを使うリアルタイム料金は、このうち約13州で導入済みである。大きな例外はカリフォルニア州で、州の規則によりテスラはセーフティスコアを使わない保険を提供している。保険料の決め方は、州ごとの規制当局がそれぞれ認可するからである。

今後の展望

成長の源は2つある。販売する州を増やすことと、運転をより安全にすることである。新しい州が加わるたびに顧客が増え、人が運転しても車が運転しても、安全な1マイルが増えるたびにテスラが払う保険金は減り、利益率は上がる。残る論点は規制である。会社が自社の車両データを使って保険料を決めることについて、州の規制当局はまだ検討を続けている。全米への展開が一度にではなく1州ずつ進んできたのはこのためである。

まとめ

テスラ保険は、保険料を年に1回の固定料金から、右足の踏み方で変えられる毎月の請求に変える。運転データは保険料を決めるだけでなく、時間がたつにつれて競合を寄せつけない強みにもなる。大きな事業に育つかどうかは、走行距離、州と規制当局、そしてより安全な車をつくる会社がその車の保険でも稼げるかにかかっている。

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年表

  • 2019年4月:イーロン・マスクが決算説明会で自社保険の提供を発表。テスラが全車両について持つデータにより、既存の保険より魅力的になると説明。
  • 2019年8月28日:テスラ保険がカリフォルニア州で始まる。うたった保険料は最大20%(場合によっては最大30%)安く、約1分で加入できる。
  • 2021年10月:テスラが0〜100のセーフティスコアを導入し、リアルタイム保険をカリフォルニア州以外に広げる(テキサス州が最初の一つ)。別のテレマティクス装置は不要。
  • 2022年1月:テスラ保険がイリノイ州で利用可能に。このころアリゾナ、イリノイ、オハイオとテキサスの各州のオーナーに提供。
  • 2024年:テスラが保険と自動運転を結びつけ、FSD(監視付き)の走行にセーフティスコア100点と最大10%の保険料割引を与える。
  • 2025年:セーフティスコアのバージョン3.0を導入。265億マイル(約426億km)を超える走行データで再調整。
  • 2026年:テスラ保険を15州で販売。うち約13州でセーフティスコアを使うリアルタイム料金を導入し、カリフォルニア州ではセーフティスコアを使わない保険を提供。
出典(8)
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