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テスラ / テスラ・セミすべての解説
山間の高速道路でトレーラーを引くテスラ・セミ写真提供:テスラ(Tesla, Inc.)
805km
航続距離
8
区分
3
モーター
生産中
現状
テスラ5分で読めます2026年10月

テスラ・セミ

生産中 · 2017年

長距離貨物輸送のための、テスラのバッテリー式電動大型トラック。

テスラ・セミは、道路を走る車両で最も重い区分である米国のクラス8のバッテリー式電動トラックである。現在ディーゼルの大型トラックが走るのと同じ長距離ルートで、満載車両の法定上限である8万2000ポンド(約37トン)までの荷を積んだトレーラーを引くためにつくられた。イーロン・マスクは2017年11月16日にセミを発表し、目標は当初から明確だった。電動駆動を道路で最も汚れ、最も燃料を食う分野に向け、運送事業者が本当に気にする1つの数字、1マイルあたりのコストでディーゼル車に勝つことである。

テスラ・セミとは?

大型のトラクター、つまりトレーラーを引く動力付きの前部車両であり、地域内や長距離の貨物輸送専用につくられた。ドライバーは運転席の中央に座ってほぼ360度を見渡せ、車内でまっすぐ立つこともできる。テスラは2つのバージョンを用意している。航続距離約325マイル(約523km)のスタンダードレンジと、最大500マイル(約805km)のロングレンジである。どちらの数字も、トラック、トレーラー、貨物を合わせた総重量である連結総重量を8万2000ポンドまで満載した状態で測っている。

テスラ・セミの航続距離:スタンダードレンジ約325マイル、ロングレンジ最大500マイル

テスラ・セミ誕生の背景

存在理由は、第一に運行コスト、第二に排出ガスである。ディーゼルトラックは燃料を燃やすのと同じように、1マイル走るごとにエネルギー、メンテナンス、タイヤの摩耗でお金を燃やしている。発表時、テスラはセミの運行コストを1マイルあたり約1.26ドルとし、ディーゼル車の約1.51ドルと比べてみせた。貨物トラックは数十万マイルを走るため、この差はすぐに大きく膨らむ。電動駆動には、発進時の瞬時の加速力、下り坂のたびにエネルギーを回収してバッテリーに戻すブレーキ、床下に積んだバッテリーによる低い重心という利点がある。さらに、テスラのトラック用高出力充電器メガチャージャーがトラックを走らせ続ける。乗用車は見た目と乗り心地で購入者を納得させなければならないが、セミは表計算ソフトで運行管理者を納得させなければならない。そこでは1マイルあたりの1セントが、車両全体の台数分だけ掛け算される。

仕組み

出発点は駆動系である。3基の独立したモーターが後軸を駆動し、中央を通るドライブシャフトはない。そのため必要なときには最大800キロワット(kW)の出力を出し、巡航中はわずかなエネルギーで走れる。テスラは8万2000ポンドを満載した状態での電費を、1マイルあたり1.7キロワット時(kWh、バッテリーのエネルギーの単位)としている。

実際の電費はテスラの公表値どおり

顧客の運送会社による測定でも、ほぼその数字が出た。貨物運送会社ABFの長距離運行、ペプシコの日々の配送ルート、DHLによる3,000マイル(約4,800km)の試験がその例である。荷を積んだ状態でも約20秒で高速道路の速度に達し、ディーゼル車は30秒以上かかる。5%の上り坂でもその速度を保ち、テスラによると充電器は30分で航続距離の最大60%を回復させる。ドライバーはディーゼルなら5分の給油で済むところを、30分の充電休憩を前提に計画を立て、中央の座席では荷積み場へのバックに少し慣れが必要になる。

テスラ・セミの経済学

2017年の表示価格は、航続距離の短いトラックが15万米ドル、500マイル(約805km)版が18万ドルだった。エレクトレックによると、2026年9月の量産開始時点で報じられた価格は、スタンダードレンジが約26万ドル、ロングレンジが約29万ドルである。テスラは価格表を公表していない。

テスラ・セミの価格:2017年の発表価格と2026年の報道価格

価格が高くても、長い距離を走る事業者なら元が取れる。燃料代の節約で、数年かけて差額を回収できるからである。1台あたり最大4万ドルの商用クリーン車両に対する連邦税額控除は、2025年9月30日より後に購入したトラックについては終了した。そのため購入者は現在、カリフォルニア州のハイブリッド・ゼロエミッション・トラック・バス購入補助プロジェクト(HVIP)などの州の制度に頼っている。

テスラ・セミの現状

テスラは2026年9月下旬、ネバダ・ギガファクトリーの隣に年間5万台の生産能力で建てた新しいセミ工場で量産を始め、DHLやUSフーズなどの顧客にトラックを引き渡した。新設計のトラックはテスラの4680電池セルに切り替わり、1マイルあたり1.7kWhの電費を維持した。

セミ事業の責任者ダン・プリーストリーによると、工場が稼働する前の2026年3月時点で、商用運行中の数百台のセミが累計1350万マイル(約2170万km)を走り、44万マイル(約70万8000km)に近づいたトラックもあった。9月の量産開始時、テスラは2026年の車両稼働率(トラックが仕事に使える状態にある時間の割合)を98%超とした。

今後の展望

テスラは当初2019年の生産開始を目標とし、2022年にペプシコへ最初の試験的な納車を行い、2026年に量産を始めた。2026年2月、マスクは次のように投稿した。

次に整備が進むのは充電網である。メガチャージャーの拠点はカリフォルニア州、テキサス州、東海岸に集中しており、次はロッキー山脈周辺の州と大平原地帯に拠点が増える予定である。

まとめ

テスラ・セミは8年をかけて実際の運送会社で機能することを証明し、2026年9月からはネバダ州の工場で量産されている。今後の指標は、四半期ごとの出荷台数である。

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年表

  • 2017年11月16日:イーロン・マスクがカリフォルニア州ホーソーンのデザインスタジオでテスラ・セミを発表。目標航続距離は約500マイルで、予約金2万ドルで予約を受け付けた。
  • 2017年11月:予約受付が始まる。初期の予約者にはペプシコ、UPS、ウォルマートが名を連ねた。
  • 2018年:偽装を施した試作車が公道試験を始め、州間高速道路80号線でテスラのフリーモント工場とネバダ・ギガファクトリーの間の貨物を運ぶ。
  • 2019年:当初の生産開始目標の年。計画の進み具合は電池セルの供給が決めていた。
  • 2022年9月:ネバダ・ギガファクトリーに隣接するラインで少量の試験生産が始まる。
  • 2022年12月1日:顧客への初納車。ペプシコが最初のテスラ・セミを受け取る。
  • 2023年1月:テスラが36億ドルをかけたネバダ・ギガファクトリーの拡張を発表。セミ専用工場(年間5万台)と4680セルの工場を含む。
  • 2024年12月:セミ専用工場の主要な鉄骨構造が完成。
  • 2025年9月30日:トラック1台あたり最大4万ドルの商用クリーン車両に対する連邦税額控除が、新規購入について終了。
  • 2025年10月:テスラがセミの大量生産を2026年後半に設定。
  • 2026年2月:テスラが2つのグレード(スタンダード約325マイル、ロングレンジ約500マイル)を確定。イーロン・マスクが、大量生産は今年始まると投稿。
  • 2026年9月:ネバダ州のセミ工場で量産が始まり、テスラがDHLやUSフーズなどの顧客にトラックを引き渡す。
出典(11)
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